2016年11月17日 (木)

スターリンに消された作曲家とサブカルチャーに抵抗する作曲家たち

161117かなり奇妙なタイトルですが、2016年度の日本・ロシア音楽家協会の主催コンサートです。

最初に、ロシア・アヴァンギャルドの作曲家を取り上げようという話になりました。ロシア・アヴァンギャルドの作曲家たちは、例外無く当時のソヴィエト当局と対立する立場に立たされる事となった訳で、その多くは亡命を余儀なくされる事となり、今回取り上げるモソロフに至っては、シベリアの強制収容所へ送られてしまいました。翻って考えるに、現在の日本の作曲家たちは、当局との軋轢からは無縁であっても、サブカルチャーという大きな波との軋轢があるのは自明の理です。そういう観点から、タイトルとキャッチコピーが作られた一種の企画コンサートとなりました。

モソロフはシベリア送りにされたという事で象徴的な作曲家ですが、もう一人のルリエーは、ロシア作曲家としては最初に図形楽譜を書いた事で知られています。この人はソヴィエト連邦成立の時は、たまたまパリにいて、そのまま帰れなくなり、追い打ちをかけるようにソヴィエト当局によって演奏禁止の処分をされたという作曲家です。興味を覚えた人は、是非聞きに来てください。

今回は私も新作「ピアノソナタ第2番」を発表いたします。私自身は、サブカルチャーに属すると思われるミュージカル作品の作曲もしていますので、今回のコンサートのタイトルにはちょっと居心地の悪さというか、こそばゆい感覚が無いでもありませんが、その辺は大目に見ていただきたく思います。

日時は11月17日、場所は豊洲シビックセンターホールです。

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2015年12月 3日 (木)

婚活ミュージカル「ベリーロールであなたのもとへ」

151203これは、友人の大川義行氏が新たに立ち上げたシニア世代による劇団PPK48による、自主公演になります。

PPKとは、ずばりピンピンコロリの事で、高齢者にとっては一つの理想という事・・・・なので・・・・しょうか?
それはともかく、入団時の唯一最大の条件が50才以上という徹底ぶりで、最高齢は94歳!。見事です。

しかも内容が高齢者の婚活を題材にしたミュージカルという事で、昨今の高齢者社会をしたたかに生き抜こうという、ある種やる気に満ちたものとなっています。

例によって、少しずつ送られてくる台本に従って、1曲ずつ作曲していったのですが、当初は、この際だからハウス・ミュージック系にでもしてやろうか、などと思っていた目論見が二転三転、結婚式場のBGMは弦楽四重奏のセミクラシック、結婚行進曲はフル・オーケストラ・サウンド、兄弟姉妹が集まってワイワイやるシーンは秋田音頭、テーマはアメリカン・ポピュラー調、プロポーズのシーンはオールド・ロックンロール調・・

良く言えばバラエティーに富んだ、悪く言えば支離滅裂、という仕上がりです。楽しんでもらえると思います。

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2015年11月20日 (金)

九つのロシアの詩による 日本歌曲(全曲初演)←ロシア歌曲

Photoこのコンサートは、2010年に開催されましたプーシキンの詩によるコンサートの第2弾として企画されたものです。

今回は、プーシキンの詩とは限らず、先ず出演する事が決まった声楽家が、お得意のロシア歌曲を自ら選び、その日本語訳詩に参加する作曲家が新たに作曲して2曲を並べて演奏するという形です。ロシア歌曲を選ぶ際の唯一の条件は、ロシア文学学者の伊東一郎氏の訳詩がある曲という事です。これは、訳詩者がバラバラですと、著作権処理に関する事務的な負担が大きくなってしまうからというのが理由です。

伊東一郎氏には、この企画に快く賛同してもらえただけではなく、歌詞として使われる事を念頭に新たに翻訳する事も快諾してもらえました。

こうして出来上がった新訳の詩を、作曲家に見てもらい、希望を募ったのですが、不思議な事に第一希望が重複する事が無く、全員希望通りの曲を担当する事になりました。

私は、ムソルグスキー作詞作曲の「神学生」という曲が担当です。この曲は主人公の神学生が聖歌隊の少女に色目を使う、というとんでもない内容の曲で、当時は演奏が禁じられたという問題作です。伊東氏の訳詩も生き生きとした言葉遣いで乗りの良いものです。これは書いていてもとても楽しめました。聞く人にも楽しんでいただけるのではないかと思います。

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2015年10月 4日 (日)

スクリャービン ピアノソナタ全曲演奏会

Scriabin001このコンサートは、日本・ロシア音楽家協会の主催のものです。器楽部会が中心となって企画・制作をしたものですので、作曲部会所属の私は、運営委員の一人として参加していただけですが、なかなか興味深いコンサートだと思います。

10人のピアニストが1曲ずつ担当するという、ある意味贅沢な企画ですが、それだけ聞き応え十分なのではないでしょうか。

実は、10曲を順番に聞くという形はCDでも経験が無く・・・つまり収録時間の問題と思いますが、少なくとも知っている範囲では、全集CDは番号順にはなっていませんので・・・、ちょっと楽しみだったりします。

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2015年1月20日 (火)

現代作品演奏会

Photo_2この演奏会は、恒例の日ロ音楽家協会主催のコンサートで、私が全面的にプロデュースを担当しています。今回はプロデュースに専念するという事で、自作の曲は出品していません。

ロシア関係の作曲家としては、ショスタコーヴィチ以後のロシア音楽史上最重要人物と目されているエディソン・デニソフを取り上げる事にいたしました。

デニソフは、実は最重要人物と言ってもその作品が優れているという意味よりも、当時のソ連及び崩壊後のロシア政府と対峙した姿勢を保ち、若手作曲家たちの創作を積極的に奨励したという政治的な面によるところが大きいのです。そのため、ロシアそして後に拠点としたウクライナで絶大な支持を得ているのですが、作品そのものは難解の印象が強く、日本をはじめとした他国ではあまり知られているとは言えません。今回取り上げる「3つの前奏曲」も比較的軽めの作品ながら、音数がやたらに多いピアニスト泣かせの曲です。

デニソフ以外には、女流のマリーナ・シュモトヴァ、前々回も登場したヴィクトル・エキモフスキーの作品を取り上げます。この2人はデニソフよりは下の世代で、現在も精力的に活動しています。

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2013年11月28日 (木)

現代作品演奏会

131128 日本・ロシア音楽家協会主催のコンサートです。私は作曲部会長という立場で、コンサートそのもののプロデュースも担当しています。

ロシア作品は、別なエントリーでも少し触れましたが、今年没後15年になるシュニトケの「静寂の音楽」を取り上げる事になりました。他は現役の作曲家、アリ=ザデーとマスカエフの作品を取り上げます。

今回は、私の作品も演奏も出品する事にいたしました。2004年に作曲したものの初演の機会が無いままになっていた、ピアノソナタ第1番です。演奏は会員の志村泉さんにお願いすることになりました。曲そのものについては別に書くつもりでいます。

日時は2013年11月28日、午後6時半開演予定。場所はカワイ表参道コンサートサロン「パウゼ」です。どうぞお楽しみに。

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2012年11月15日 (木)

ロシア現代音楽協会(ACM)との作品交流演奏会

121115このコンサートは、日本・ロシア音楽家協会主催のものです。私は2012年より協会の作曲部会長を引き受ける事となり、コンサートのプロデュースを担当いたします。

今回は、ヴィクトル・エキモフスキーという作曲家がまとめている、ロシア現代音楽協会(ACM)の会員の作品を取り上げます。 ACMはもともとロシア作曲界の大物デニソフが中心となって結成されたものですが、デニソフ没後一旦活動停止になり、その後有志の手により活動再開となった経緯があります。現在の協会は以前のものとは内実が多少なり異なっているとの事です。今回取り上げるのは、エキモフスキー、カプィリン、ヴスティンという3人の作曲家で、年代的には中堅と呼んで良いかと思います。

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2012年10月 7日 (日)

第7回旭市民ミュージカル「銀河鉄道に乗って」

121007_2 旭市の主催による市民ミュージカルの公演です。原作は宮澤賢治の「銀河鉄道の夜」で、市民公募による出演者を中心にした舞台になります。脚本・演出は劇団ルネッサンス主宰の大川義行氏、音楽は私が全面的に担当しています。

この作品は10年前に劇団ルネッサンスで上演したミュージカル「Kenji」をリメイクしたものです。音楽は当時のものをほとんど使っていますが、今回の公演に合わせて再録音しています。一部は新しく作った曲もあります。前回と大きく異なる部分は、宮澤賢治作詞作曲の「牧歌」という童謡が挿入歌として使っているところです。

10年前の作品は、一種入魂の作というか、自分で聞いていても大変な名作に仕上がっていたと思います。その部分はきちんと残して、さらに磨きをかけたという形になっています。

旭市では昨年の震災の津波による被害がありました。今回は、その復興の願いを込めてという意味でこの題材を取り上げたとの事です。多くの人に聞いてもらいたいと思っています。会場が都内からは少々遠いという問題がありますが、入場無料でもありますし、どうぞふるってお出かけ下さい。

この作品の内容についての詳しい説明はこちらをご覧下さい。

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2012年3月 2日 (金)

プロコフィエフ・ピアノソナタ全曲演奏会

120302a この演奏会は私の作品が演奏される演奏会ではありませんが、私は運営委員の一人として企画に参加しています。ありそうでいて、なかなか無い興味深い演奏会なのではないかと思います。

プロコフィエフの9曲のピアノソナタを8人のピアニストが演奏いたします。出演者と演奏曲目は以下の通りです(敬称略)。

第1番・第3番:上野優子
第2番:佐藤勝重
第4番:矢澤一彦
第5番:志村泉
第6番:村上弦一郎
第7番:田中正也
第8番:野島稔
第9番:松山元

日時は2012年3月2日、場所は三鷹市芸術文化センター「風のホール」です。

なお、プロコフィエフが亡くなる時に書きかけていた最後のソナタ第10番の楽譜を手配しています。間に合うようでしたらそれも披露出来ればと考えています。こちらはまだ未確定ではありますが、お楽しみに。

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2012年1月22日 (日)

現音・特別音楽展2011

120121 日本現代音楽協会の2011年度の主催コンサートで、今回は2日間に5公演+αという形の一種の音楽祭のような構成になっています。

私が参加するのは5番目の公演「室内楽II」というものです。日時は2012年1月22日(日)午後5時開演です。曲は松平頼曉企画・作曲の「日本現代音楽協会会員80人のワンアタック素材による80周年記念作品」という作品です。

この作品は広く会員からピアノによるワンアッタク音を募集し、その素材によって作曲するという企画で、引用がお得意の松平前委員長の十八番と言っても良いタイムリーな企画です。私も広報部員の一人として参加させていただく事になりました。私が提出したワンアタックは昨年作曲していて、中断してしまったピアノ・トリオの冒頭部分の音です。それが、どんな形で使われるのか・・・いや、自分の提出したものかどうか判別できるかどうか・・・という楽しみがあります。

80人という事ですので、現役の会員の名前もありますが、過去に活躍された故人の方のお名前も見受けられます。演奏は中川俊郎広報部長!・・どんな演奏になるのでしょうか。

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