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2009/04/09

Treasure Island / Keith Jarrett

Kjarrett2 ジャズ界にもプログレと呼んで良いアルバムやグループはかなり存在していると思います。ウェザー・リポートやリターン・トゥ・フォレバーなどは、プログレ・グループと呼んだとしてもそれほど違和感が無いと思いますし、パスポートなどは変なジャズ・ロック・グループよりも余程プログレ寄りの音楽を演っていると思います。ただ、ここに挙げたキース・ジャレットのアルバムをプログレ的と思っているジャズ・ファンはまずほとんどいないのではないかと思います。なぜここに登場したのかというと、私がプログレを聴き始めた丁度同じ時期にプログレを聞くのと同じような気持ちで聞いていたアルバムである、という単純に個人的な理由によるものです。

このアルバムは、1974年の作品でキース・ジャレット・クァルテットとして2枚目のアルバムになります。実は、キース・ジャレットに関してはその全ての活動を追ってみた事がありませんので(広すぎて・・・・苦笑)、このアルバム以前にソロ活動等があるのかどうか、このアルバムが彼にとって実際に何枚目のアルバムにあたるのかはよくわかりません。わかっているのは、インパルス・レーベルからの2枚目のアルバムであるという事です。このアルバムを聞いてみて気に入ったので、他のアルバムも何枚か聞いてみたのですが、その当時はあまりしっくりは来ませんでした。現在は、ジャズに対する知識や理解も増していますので、クァルテットとしてのアルバムに限ったとしても、もっと良いアルバムがあるという認識は持っていますが、他のアルバムがプログレと同じような感じがするかどうかという意味においては・・・・やはり、なんか違うなという気はしています。

プログレと同じような気持ちで聞けたという事は、何かこのアルバムだけの秘密があるはずです。なんて言ってしまいますと、かなり大げさな話に聞こえてしまいますが、とにかくそういう曲調の音楽が並んでいるという事ですね。具体的に言いますと、基本的には白人のグループですので、ジャズ音楽にありがちなアクの強い黒っぽさは無く、その代わりクラックにも通ずる細やかな感性が散りばめられているのが第一でしょう。そして、ロックの手法をいろいろいと取り入れています。2拍目と4拍目にスネアのアクセントを置いてバスドラムで細かくビートを刻むドラミングなんて、ロック以外の何ものでもありませんし、ドラムのリズム・キープが中断して、パーカッションでリズムを繋ぐやり方などは、プログレに多い方程式です。ベースはベースで、ランニング・ベースの形を極力避けて、ルートを基調とした和音構成音を軸にしてフレーズを進めている点などはっきりとロック調ですね。逆にいかにもウッド・ベースだという音色でブイブイさせているのは、ジャズとしての主張に思えて微笑ましい感じです。メロディやコード進行も、他のジャズではあまり聴いたことの無いタイプのものですし、ピアノトリオで進む部分が多くサックスが過度の自己主張をしていない点も同様です。メロディが一段落しアドリブの部分に入ると、1コードや2コードを基調としたリフが登場する事なども、ロックでは良く使われる一方ジャズにはあまり出てこない方式です。

言葉で書き連ねて行くと、何だか話を複雑怪奇にしてしまっているようにも思えますね。とにかく、私はプログレを聞くのと同じ気分でこのアルバムを聞いています。ゲストのギタリストが登場する、タイトル・ナンバーの「宝島」は、特に大好きな曲です。

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コメント

はじめまして、興味深い感想ですね。
私も、death and the flowerやthe suvivor’s suiteは、プログレ的で、プログレファンとしては、大変趣深いです。

投稿: oh no | 2018/06/11 06:52

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