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04/14/2005

鏡の国のアリス(3)

台本は、ちょっと変わったものでした。セリフは無く、どういうシーンかという説明が書かれていて、そのシーンでは、音楽はどういうもので、ビデオ画面はどうで、演技者はなにをして、という事が書かれています。言い忘れるところでしたが、舞台にはビデオのモニターが並びビデオ・アートとしての一面も取り入れていました。それが音楽のMナンバー順に並んでいます。という事は、演技者のパフォーマンスはパントマイムが主となります。音楽が鳴っているのですから、現代舞踏が一番近いですね。それとは別に歌があるわけですが、歌のテキストは前にも書いたように谷川俊太郎氏の詩「アリス」で、これは「沢渡朔写真集『少女アリス』のために」という副題がついているものです。ついでに言いますと、沢渡朔氏はその後ヌード写真集などでけっこう有名になった写真家ですが(もっとついでに言いますと、インリン、大向美智子、井上貴子など知っている人は「おっ!」というような写真集を出しています)、この「少女アリス」はそういうものではなく、合成などのテクニックも使いながら幻想的な写真を制作したアートな写真集です。さて、著作権法で問題にならない程度に詩の一部を引用しますと、

もしも誰かが私なら私は私じゃありません
けれど私が私なら誰も私じゃないでしょう

  谷川俊太郎「アリスI」より

という感じです。この時点で原作とは一線を画していますね。という事で、舞台も未来という設定にし、原作に無いサタンというキャラクターも登場させるなど、小細工(ある意味では)を労しています。

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