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04/18/2005

鏡の国のアリス(5)

さて、「アリス」の企画の最初の段階は1978年の春頃だったと思います。森本氏が私とほぼ同時期に声を掛けたのが、実は作曲家ではなくて、その当時ビデオ・アートの分野で活躍していた、前衛映像作家の土佐尚子氏、そして、ご主人のコンピューター・プログラマー柴田良二氏の2人でした。柴田氏と森本氏がどういう話し合いをしていたのか私はあまり知らなかったのですが、柴田氏がシンセサイザーのmidi情報にリアルタイムに反応するグラフィック・アニメーションのツール(森本氏によりOTOMIL-1と名付けられました)を開発しました。これは、現在のコンピューターを用いれば、ちょっとプログラムをいじれる人ならば簡単に出来てしまうものなのですが、その当時のコンピューターのスペックを考えると、当時の最先端の技術を駆使した、技術的にも大変な成果だったと思います。その年の暮れには、その発表を兼ねた実験コンサートが開催され、私も出演いたしました。

その後、「アリス」に向けた企画はなかなか動きませんでした。いろいろ問題が出ていたのだと思います。これは私の想像なのですが、1つは角氏、沖田氏の2人はシンセサイザーを始めたばかりで心もとなかった点。1つは、作曲家としての強力なメンバーが欲しかったけれどなかなか見つからなかった点。1つはOTOMIL-1が、まだ予定していた程の十分な成果を上げていなかった点。1つは、アリス役の出演者探しが難航していた点。他にもあるでしょうが、このあたりが主な問題だったと思います。

そうこうしている内に、森本氏から連絡が入りました。「アリス」の企画は後にして、別なコンサートをやろうという事でした。要は、「アリス」に至る1つの段階として、シンセサイザーにスポットを当てたコンサートをやろうという考え方だったようです。

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