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06/21/2005

電子音楽な日々(1)

芸大での最大の目標は、電子音楽の勉強をする事でした。いつから、興味を持っていたのかを考えてみたのですが、はっきりした記憶がありません。書物からの知識だけは、中学くらいの時にあったように思います。市販の国産シンセサイザーが登場し始め、それに興味を持った事も覚えています。大学1年の時、「TALK and MUSIC with 高橋悠治 リサイタル:このかたちは必要か?」というタイトルのコンサートに有志として出演し、「非楽」という作品の演奏に参加いたしましたが、この時に、初めてシンセサイザーとの共演をしています。ただし、この時は、音を聞いただけで、楽器そのものについてはよくわかりませんでした。

おそらく、2年の時だったと思いますが、国産のシンセサイザーを入手いたしました。ローランドのSystem100というもので、パッチワークで積極的な音作りが出来るタイプのものでした。冬だったと思います。炬燵の上にシンセサイザーを据えてヘッドフォンを繋ぎ、いろいろいじっていた印象が残っています。

学校の図書館に通い、いろいろな文献を見る事もやっていました。残念ながら、本の題名についての記憶はありません。又、「音響学」、「電子音楽(一般論の講義)」等も選択して履修していました。全て、3年から電子音楽を本格的にやるための準備でした。前にちょっと触れましたが、作曲の勉強の一環として電子音楽を専攻出来るのは3年生からと決められていました。

そうしているうちに、ようやく3年生になり、念願の電子音楽の実践に入る事になりました。今でもそうだと思いますが、校舎の最上階(5階)に録音スタジオがあり、スタジオ、調整室、研究室それぞれ、単独で使用出来るようになっていました。別に第六ホールと呼ばれる演奏会の出来る大ホールに録音室があり、そこも単独で電子音楽の製作が出来る設備が揃っていました。他にそれなりの機材を揃えた作曲の研究室もありました。その当時だからなのでしょうが、電子音楽の実践を希望する作曲科の学生自体が少なく、大学院生まで合わせても10人いなかったと思います。同学年には私の他にもう1人だけでした。それぞれの部屋は、空いている時間は予約を入れれば使う事が出来るシステムでしたが、人数も少ないので、実質使い放題でした。朝登校してスタジオに入り、そのままほぼ篭りっぱなしという時も多々ありました。必然的に友人と会う機会が減ってしまいましたが、その時は意にも介しませんでした。

さて、最初に手掛けた事は、研究室で前年から取り組んでいたプロジェクトの続きを、先輩たちと一緒にやる事でした。プロジェクトの内容は、シュトックハウゼンの作品、"Nr.3 Elektronische Studien Studie II" を再現し、本邦初演しようというものでした。

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