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07/06/2005

電子音楽な日々(2)

さて、それでは、シュトックハウゼン作曲の、"Nr.3 Elektronische Studien Studie II"という曲はどんな曲でしょうか?実は、この曲には楽譜があるのです。世界で最初に印刷された電子音楽の楽譜という事で、専門家や好事家の間では非常に有名な作品なのです。もちろん芸大の図書館にも、蔵書としてちゃんとあります。ただし、よく考えてみれば、原本を見た覚えが無く、専らコピーを見ていました。もちろん、大学での学術研究用という形ですので、コピーする事自体に問題はありません。

楽譜は、次のようなものです。一部を引用いたします。

studie2

いきなり見ると驚きますが、内容は到って単純です。楽譜は、上中下3部分に分かれています。真ん中の細い部分は時間軸で、少々読みにくいですが、それぞれの部分の秒数が、10分の1秒単位で書かれています。上の部分にある、1つずつの長方形は、それぞれ1つの音を表しています。上下の位置はそのまま音の高さを表しています。下の部分は、音の大きさです。こちらも1つの三角形(もしくは台形)が1つの音を表していて、上部と対応しています。当然、三角形の高さが高いほど大きな音になります。音が出てからだんだん小さくなる減衰形と、その逆の2種類がある事がわかります。

このままでは、上部の音の構造がはっきりわかりませんが、それについては別に詳細な説明があります。1つずつの音は、5つの音のミックスになっています。その1つずつの音自体はサイン・ウェイヴが指定されています。シンセサイザーはもちろん、単純なジェネレイターでも生成可能です。使える音の周波数が予め決められています。一種の音階が決まっている事になります。詳しい数字は覚えていないのですが、隣同士の音の周波数の比が一定になるように決められていて、ある意味当然の事ですが、半音階とは別なものになるように指定してあります。さらに、5つの音をセレクトする時に、決められた音階の隣同士を5つ選ぶもの、1つおきに選ぶもの、2つおきに選ぶもの、3つ、4つまでの5段階があります。楽譜上部の長方形の縦軸の幅が広かったり狭かったりしているのは、その違いを示している事になります。以上の説明があれば、楽譜を読むことが可能になります。

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