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07/19/2009

バンドと共に(4)

当時、高澤兄弟の住んでいた場所は佐倉市内ですが、東京方面からみて佐倉駅よりもかなり手前でJRよりは京成線の方が近いという場所でした。で、私は普段あまり使わない京成電車に乗り約束の場所へ向かった事になります。最寄の駅にはヒロシ兄さんが迎えに来てくれました。その時の印象が、お互いに相当意外だったと思います。彼が私の事をどう想像していたのかについてはきちんと聞いていませんが、少なくとも2人ともロックをやろうという人種とは掛け離れた外見だった事は確かです。それにもかかわらず、一目見て「この人だ」と感じたのが何とも不思議な感覚でした。何だか仲間の臭いがしたという事なのでしょうか。

ヒロシ兄さんの風貌はその頃も現在(と言っても20年くらいは会っていませんが)も、将棋の中原永世名人に似ているのですね。彼の1つの悩みは、「趣味は音楽です」と自己紹介した相手にほぼ100%の割合でクラシック愛好家だと思われて、「ビートルズやザ・バンドを愛聴しています」と言い難い雰囲気になってしまうという事でした。そんな感じでしたのでかえって意気投合出来たのだと思います。

さて、彼の家に着いてからの事をいろいろ書かなければならないのですが、実はほとんど覚えていません。多分、弟の憲行君も居たはずなのですが、それも記憶していません。それなりに舞い上がっていたのでしょうか?。もちろん、どんな曲が好きかなどの話はしているはずですし、ザ・バンドやデレク・アンド・ザ・ドミノスのアルバムを聞かされたと思います。そして彼等のバンド、ステージ・フライトについても話を聞いたはずです。バンド名がザ・バンドの名曲から取られている話もあったはずです。エリック・クラプトンのグループであるデレク・アンド・ザ・ドミノスが出てきたのは、バンドで何曲かをコピーしようとしていたからです。以上、はっきり記憶がありませんのであくまでもこうだったに違いないという話です。後日バンドのメンバー全員を交えてあらためて話すという事になったと思います。

さて、ここで私にとって最初のバンドであるステージ・フライトについて書いていく事になります。当時の編成は5人、ギターとヴォーカル担当のヒロシ兄さん、キーボードとヴォーカル担当の憲行君の兄弟は既出ですが、弟の憲行君は当時高校生で彼の同級生の友人2人が参加していました。ベースの高橋和弘君、リード・ギターの三石康雄君です。さらに康雄君の兄・三石タカフミ君(以後タカちゃんと呼びます/実は名前の漢字をきちんと覚えていないのです)がドラムス担当という形でした。これで十分に人数が揃っていて、どうしてメンバー募集をやっていたのかが疑問になってしまいますが、キーボード担当の高澤憲行君が、実はマルチプレイヤーで、特にドラムスを得意としているので、もう一人キーボード担当のメンバーを加えればツイン・キーボードやツイン・ドラムの曲が出来るようになり、ザ・バンドの編成に大いに近づけるという判断だったようです。ちなみに本家のザ・バンドはキーボードが2人いるのが特徴ですが、その1人リチャード・マニュエルがドラムも叩けるという形になっていました。

さらに、私にとって意外というべきか驚かされたのは、ヒロシ兄さんがメンバーを焚きつけてオリジナル曲を作らせていた事です。ヒロシ兄さんはメンバー全員が曲作りに参加できるという形を理想としていたようで、私が参加する事になった時点において、記録によりますと11曲の作品が出来ていました。ヒロシ兄さん自身の作詞作曲の曲が2曲、康雄君の作詞作曲が1曲、残りの8曲が高橋君作詞・憲行君作曲のコンビによる作品でした。特に高橋/高澤のコンビによる作品は2人が当時高校生だった事を考えますと、相当ハイレベルな作品でした。バンド活動をした事のある人ならば良くわかると思いますが、2~3曲のオリジナル曲があるというバンドはそれほど珍しくはなくても、10曲を超えているとなると話は別で、さらにそれが一定の水準を保っているというのは、かなり珍しい存在だった事になります。その11曲のうち8曲までは後に私と憲行君の2人が中心となってレコーディングして、プライヴェート・レーベルという形ではありますがCDになっています。ただ、録音関係の話はまたバンドのシリーズとは別に書こうかなと考えています。

先に書きましたように、最初の出会いが大当たりであったという事はわかっていただけた事と思います。そして、最初にメンバーと顔を合わせた時に既にステージ・フライトとしてのワンマン・コンサートを開催する話が出ていたと思います(これについては時期的な記憶があいまいなのですが)。オリジナル作品が11曲あれば、何曲かコピーを加えるだけで曲数は十分揃っています。その夏はかなり頻繁にミーティングを行なったと思います。それと平行した形で、私は私で作詞作曲に初めて挑戦してみる事になりました。

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