2026年3月16日 (月)

作品交流シリーズVol.8 ショスタコーヴィチに寄せて

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恒例の日本・ロシア音楽家協会のコンサートです。今回は、「ショスタコーヴィチに寄せて」と銘打って、20世紀ロシア最高の作曲家であるショスタコーヴィチに焦点を当てました。丁度2025年は没後50年、2026年は生誕120年を迎えましたので、この機会にきちんと取り上げるべきと考えました。

企画については、私が中心になって進めました。一番に考えたのは、日本・ロシア音楽家協会の作曲部会によるコンサートらしい形にしたいという事です。言葉を換えるならば、単に有名な作品を並べるだけのプログラムでは面白くないという意味になります。そこで、目を付けたのが、「ブロークの詩による7つのロマンス」という曲です。この曲は、CDでは聴いた事があるものの、実演に触れる機会は今までありませんでした。歌曲ではありますが、歌手とピアノトリオという編成で、かなり室内楽寄りの作品です。逆に言えば、歌手のリサイタル等のコンサートでは、この曲を演奏しようとすると、わざわざヴァイオリン奏者とチェロ奏者を用意する事になり、経費や手間を考えると事実上かなり取り上げにくいタイプの曲という事になります。作品そのものは後期の大傑作として評判が高いのですが、演奏される機会が少ないという意味においてはとても珍しい作品と言えなくもありません。幸いなことに協会にはロシア語で歌える歌手がいますし、作曲部会のコンサートで取り上げる曲としては、当にうってつけだと思いました。

もう1つショスタコーヴィチの傑作「24のプレリュードとフーガ」を取り上げ、会員作曲家の新作「プレリュードとフーガ」と組み合わせて演奏するという企画を用意しました。アイディア自体は決して珍しくはないと思いますが、実際に実現させるのはそれなりにハードルが高いと思います。今回、参加してくれた2人の会員作曲家の賛同を得られましたので、めでたくゴーサインとなりました。

私の作品からもう1曲、旧作の「フルートとピアノのためのソナタ第1番」を取り上げる事にしました。この曲は機会があれば再演したいと思っていたのですが、なかなか実現していませんでした。曲についての詳しい説明は、こちらをご覧ください。

 

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2024年11月16日 (土)

日本・ロシア音楽家協会創立40周年記念コンサート

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私が運営委員と作曲部会長を拝命しています、日本・ロシア音楽家協会の主催コンサートです。

協会についてはこのコーナーではあまり詳しく触れていませんでしたが、作曲部会の他に声楽部会、器楽部会、学術部会があり、普段はそれぞれが独立した形でコンサートや研究発表等の活動をしています。

今回は40周年記念という事ですので、全部会が協力する形でコンサートを企画する事となりました。

声楽部会はロシア語(だけとは限りませんが)の歌詞を持った曲を12人の歌手が計16曲歌うというプログラムを提供し、器楽部会は旧ソ連圏の作曲家の作品から7曲を提供。作曲部会からは会員作曲家の作品を募集し、応募のあった作品を6曲(新作4曲と改定初演の曲1曲を含みます)を提出することになり、さらに各部会とは別に、会の創設者の1人である芥川也寸志氏の傑作「弦楽のための3楽章」を取り上げるという話になりました。全30曲、4部構成で演奏時間3時間を優に超えるマラソンコンサートです。

作曲部会の曲は、芥川也寸志氏の曲と同じ弦楽オーケストラ作品を2曲としました。弦楽オーケストラは舞台設定にそれなりの時間がかかりますので、1部まるまる弦楽オーケストラのステージにした方が舞台構成上望ましいという判断です。他の4曲は編成がバラバラになるように予め調整いたしました。

私は新作の『ピアノのための「1楽章ソナタ」第3番』を書きました。ピアノ独奏曲が他になかったから、そして演奏時間が長くならない方が良いだろうという理由から決めましたので、あまり積極的な選曲ではないのですが、それは勘弁していただきたいと思います。

作曲は6月から7月頃にかけてでした。

コンサートのプログラムの詳細をお知りになりたい方は、先に進んで下さい。

 

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2024年3月19日 (火)

作品交流シリーズ Vol.6 受け継ぐ...想い

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日本・ロシア音楽家協会のコンサートです。この10年ほど、私が、企画や構成のまとめ役を任されています。

作品交流シリーズではありますが、現在(と言うよりもソヴィエト連邦崩壊以降)は直接の交流が難しくなっていますので、旧ソ連諸国を含むロシア圏の作曲家の作品を紹介する事と、日本人の会員作曲家の作品を演奏する事を両輪としたコンサートとなっています。

私の作品は「原民喜の詩による歌曲集」を取り上げる事にいたしました。原民喜はご承知の方も多いでしょうが、大正から昭和の時代にかけて活動した詩人です。終戦の年に広島に疎開したため原爆に遭遇したのですが、奇跡的に生き延びました。それ以後原爆に関する詩や小説を多く遺しましたので、現在では原爆の詩人として知られています。私は30年ほど前に全12曲の歌曲集として出版いたしました。今回はその中から原爆にかなり関連のある2作を取り上げる事にいたしました。今の時代、原爆を実際に見た人の言葉に耳を傾ける事は大切な事と思っています。

もう1曲についてですが、出版時にスケッチまでは書いていて、歌曲集には入れなかった曲が2曲残ったままになっていました。その2曲をいつまでも放置するのもどうなのかと思っていましたので、この機会に新たに仕上げる事にし、昨秋ようやく(?)完成にこぎつける事が出来ました。その内の1曲を今回取り上げる事にいたしました。ソプラノは福成紀美子さん、ピアノを松山優香さんにお願いいたしました。

ロシア関連作品ですが、ティシチェンコとシルヴェストロフのピアノソナタはまだ日本ではほとんど知られていない曲ですので、是非紹介したいという意味で取り上げました。

一方、もう1曲のシュニトケの「きよしこの夜」は比較的知られた曲だと思いますが、良く知られた聖歌「きよしこの夜」を、グロテスクと言えるような音楽に変貌させた、強烈なメッセージを放つ作品で、今回は是非取り上げるべきと思いました。

どうぞお楽しみに。

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2023年3月22日 (水)

作品交流シリーズ Vol.4 新たな光 ~ソ連時代の知られざる傑作ソナタと共に

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私が、企画や構成のまとめ役を任されているコンサートです。今回は、私自身も新作になります、ピアノのための「1楽章ソナタ」第1番、第2番を発表いたしました。作曲は2022年秋です。

「作品交流シリーズ」は、近・現代の旧ソ連諸国の作曲家の作品と、協会会員の日本人作曲家の作品の交流を図る、との意味を込めたプログラムによるコンサートシリーズで、今回は現代アゼルバイジャンの代表的な作曲家アリ=ザデー、ソ連時代にウクライナで活躍した作曲家リャトシンスキーを取り上げるました。

プログラムの詳細は画像を見ていただければわかると思います。私の作品については、別の記事に書きましたのでそちらをご覧下さい。

ピアノのための「1楽章ソナタ」第1番
ピアノのための「1楽章ソナタ」第2番

 

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2022年3月10日 (木)

作品交流シリーズ Vol.3 現代ロシア音楽&日本現代音楽

220310a日本・ロシア音楽家協会のコンサートも、新型コロナ感染拡大の影響で2020年度は開催を見送りました。このコンサートは2021年度の企画ですが、開催可能かどうか様子を見ていたため、出足が遅くなり、年度末の時期に開催となりました。全曲を独奏曲としたのも、演奏者の人数が多くなり過ぎないように配慮したためです。

演奏会そのものは多少は規模縮小の感がありますので、同時にレクチャーを開催するという企画にいたしました。レクチャー自体は以前からやるべきだという議論が出ていましたが、演奏会そのものと組み合わせるという発想は、今回初めての試みとなりました。結果として大変内容の濃い意義深いコンサートになったと思います。

講師の千葉潤先生は会員でもありますが、ロシア音楽を専門とする音楽学者です。レクチャーの内容は意見を出し合いながら決めていきました。ソヴィエト連邦ではスターリン没後の「雪解け」の時代に、一時的にアヴァンギャルドの音楽がかなり盛んでした。その時代の様子とそれ以後の顛末についてアウトラインを追おうという形に決まりました。

コンサートの2週間ほど前に、突如ロシアがウクライナに侵攻するという歴史的な大事件が勃発いたしました。主催者としてもこのコンサートを予定通り開催すべきかどうか、一旦は議論いたしました。今回取り上げたロシア系の作曲家ですが、デニーソフはロシア人、シルヴェストロフはウクライナ人、タルノポリスキーはウクライナ生まれのロシア人で、ただの偶然とは言え、たまたま両国からバランス良くピックアップされています。このプログラムは、両国の平和的な文化交流により、これだけ優れた作品が生み出された、という事実をはっきりと提示する事になり、この上もない平和へのメッセージになる、というのが私たちの判断となりました。

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2020年11月24日 (火)

第31回 21世紀日本歌曲の潮流

201124aこのコンサートは当初2020年の5月に開催される予定でした。1月頃に、企画について連絡を受け、参加を打診されたのですが、丁度以前の作品「預言者」を再演する機会がないかと思っていた時で、それならばと参加する事にいたしました。

日付を見て頂くと気付かれると思いますが、その直後から新型コロナの問題が大きくなってしまい本番が期日未定の順延という形になり、仕切り直しで開催と決まったのは8月頃だったと思います。本番は11月24日となり、あらためて参加するかどうかという打診がありました。そのタイミングで止めるのも迷惑かと思いましたので、そのまま参加すると返答いたしました。

しかし、コロナ感染者数が再拡大して、県をまたいでの移動を避けてほしいような勧告が出ましたので、私自身は本番を欠席する事となりました。

演奏者はバス・バリトンの大畑理博氏、ピアノは樋口真千子氏でしたが、お2人とはメールのやり取りをしたのみでした。後に録音を聴きましたが、なかなかの熱演で聴衆の受けも良かったのは、大変嬉しいことでした。

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2019年12月18日 (水)

作品交流シリーズ Vol.2 奏者が選んだこだわりのロシア・日本名作集

191218aこのコンサートは、日本・ロシア音楽家協会の器楽部会が中心となって企画したものです。内容はチラシを見ていただければわかります。作曲家会員(池辺晋一郎氏)の曲と近現代のロシア作品が選曲されていますので、「作品交流シリーズVol.2」と付けられています。

私の役目は運営委員として企画を承認したことと、チラシのデザインを担当した事になります。

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2019年12月11日 (水)

作品交流シリーズ Vol.1 作曲の現在形~深化する多様性

191211a毎年のように開催されている作品交流コンサートですが、今回より作品交流シリーズという名称でナンバリングする形に微調整いたしました。内実に変化があるのではないですが、そうでもしないとマンネリに見えてしまうのでは・・・という内向きの理由になります。

前回もその前も、取り上げたロシア側の作曲家は、近現代に分類されていても19世紀生まれでした。今回はもう少し後の時代で、現存している作曲家を取り上げる事にいたしました。しかしそうなりますと、楽譜が入手出来るのは比較的知名度のある作曲家に限られるという意味もあり、カプースチンとシチェドリンという、日本でも少数ながら熱狂的なファンを獲得している作曲家の登場となりました。ただ、シチェドリンのピアノソナタ第1番という曲は、たまたま協会の蔵書の中に入っていたのですが、ほとんどの人にとっては未知の作品だったと思います。もしかしたら、この時が日本初演だったかも知れません。そういう意味では意義深いコンサートになったと思います。

私は旧作のクラリネットとピアノのためのソナタを再演してもらう事にいたしました。クラリネットは若手実力者の有馬理絵氏、ピアノは及川夕美氏にお願いいたしました。

また、今回はチラシデザインとロシア作品のプログラム解説を担当いたしました。

全体としてもかなり聴きごたえのあるコンサートとなったと思います。

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2018年12月14日 (金)

作曲部会交流コンサート ロシアモダニズムの光と影

181214a毎年のように企画されている、日本・ロシア音楽家協会のコンサートです。今回はタイトルに「交流コンサート」と書かれています。作曲部会では、ロシアの曲だけを取り上げると器楽部会や声楽部会のコンサートとの区別がなくなってしまいますので、会員の作曲家の作品の演奏と、少なくとも日本での知名度がほとんどない近現代のロシア(旧ソ連圏の諸国を含みます)の作曲家の紹介という2本の柱で企画するのが通例となっていて、その形を「交流コンサート」と呼んでいます。

今回は欧米では比較的評価の高いルリエーとミャスコフスキーを取り上げました。ルリエーは革命後ロシアから脱出し最終的にアメリカで活動した人で、この"The Mime"という曲はチャップリンに寄せた作品になります。丁度チャップリンが「独裁者」や「殺人狂時代」で反社会的だと批判されて苦境に立たされていた時期の作品になります。ミャスコフスキーはソヴィエト時代には新古典派的な作風になっていましたが、初期の頃はアヴァンギャルドに根差した作風を追求していて、それが良くわかる曲を選曲いたしました。

私はピアノソナタ第3番を初演いたしました。これで当初計画した3つのピアノソナタの構想が完結した事になります。ピアノ演奏は田中正也氏にお願いしました。

なおロシア作品2曲のプログラム解説文を執筆いたしました。

 

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2018年2月17日 (土)

東京藝術大学出身者による早春演奏会

180217aこの演奏会は前年(2017年)に続いて、同声会千葉支部主催のコンサートとして企画いたしました。この時は前年のコンサートの方法を踏襲する形で開催いたしました。急に変化する事よりも、ある程度は活動が認識される事の方が重要と考えました。

会員に参加者募集をかけた結果、11人の参加者のうち10人が声楽家となり、ほとんど声楽のコンサートとなってしまいました。これは今後の事を考えると反省点となるかと思っています。

私は前年と同様、会澤義雄氏の伴奏者として出演いたしました。演目はシューベルトの「夜と夢」、「ます」、シューマンの「献呈」の3曲でした。

このシリーズですが、2回で中断となっています。一番の理由は、一旦はホームと定めた京葉銀行文化プラザ音楽ホールが閉鎖となった事です。詳しい事情はわかりませんが、千葉市が財政難という理由で、ホールを含めた建物を売却する事になったという話でした。売却の条件として、ホールの運営を続けるという事が約束されていましたので、私たちも含めて決して少なくない音楽関係団体もその売却の方針を承認して、再開を待っています。ところが、いつまで経っても再開される様子が無く、再開そのものの話が怪しくなってきているとのニュースも聞こえて来ています。新型コロナの問題が持ち上がったため、予定通りに事が進まなくなったとしても、そこでキチンと対応するのが行政の重要な役目であるはずです。抗議の意味も含めて千葉市(場合によっては千葉県にも)に強く要望したいところです。

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2017年12月13日 (水)

時代は革命から変転へ

171213このコンサートは、日本・ロシア音楽家協会の主催コンサートで、私が中心となって企画制作いたしました。

内実は、日本側の作曲家会員の作品とロシア側の作曲家の作品を並べた形で、内々では「交流コンサート」という呼び方をしているものです。

ロシアの作品は20世紀前半に活躍し、対照的な軌跡を辿った2人の作曲家、ミャスコフスキーとロスラヴェッツを取り上げました。ミャスコフスキーは、革命後作曲活動の傍ら教育者としてハチャトゥリアンやカバレフスキー等の逸材を育てたという体制側で活躍した作曲家で、方やロスラヴェッツは、体制からは締め出されて、死後に少なくない数の作品を破棄され、ほとんど抹殺されていた作曲家になります。この2人を並べる事によってロシア革命直後の時代的な流れを再確認しようという意図がありました。

このロシア2作品のプログラム解説文を執筆いたしました。

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2017年1月14日 (土)

東京藝術大学出身者によるニューイヤーコンサート2017

170114a東京藝術大学には同声会という名前の同窓会組織があります。私は2012年よりその千葉支部長を拝命していまして、毎年開かれる総会や支部長会等に出席しています。その会合において、本部が支部主催のコンサートを積極的に支援するという話が何度も出ていました。それが引き金となり、千葉支部でも支部主催コンサートを開催しようと企画制作に携わったものです。

千葉支部の名簿に載っている全員に声をかけ、希望をしてきた会員の中から、原則として先着順に12名に出演してもらうことになりました。1人あたりの持ち時間が短めでしたので、声楽の応募者が予想以上に多くなってしまいましたのは、今後の課題かと思います。

私は会澤義雄氏のピアノ伴奏者としてステージに上がりました。演奏した曲はヘンデルの「ラルゴ」とベートーヴェンの「アデライーデ」でした。

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2016年11月17日 (木)

スターリンに消された作曲家とサブカルチャーに抵抗する作曲家たち

161117かなり奇妙なタイトルですが、2016年度の日本・ロシア音楽家協会の主催コンサートです。

最初に、ロシア・アヴァンギャルドの作曲家を取り上げようという話になりました。ロシア・アヴァンギャルドの作曲家たちの多くは、スターリン時代に当時のソヴィエト当局と対立する立場に立たされる事となった訳で、その多くは亡命を余儀なくされる事となり、今回取り上げるモソロフに至っては、シベリアの強制収容所へ送られてしまいました。翻って考えますと、現在の日本の作曲家たちは、当局との軋轢からは無縁であっても、サブカルチャーという大きな波との軋轢があるのは自明の理です。そういう観点から、タイトルとキャッチコピーが作られた一種の企画コンサートとなりました。

モソロフはシベリア送りにされたという事で象徴的な作曲家ですが、もう一人のルリエーは、ロシア作曲家としては最初に図形楽譜を用いた事で知られています。この人はソヴィエト連邦成立の時は、たまたまパリにいて、そのまま帰れなくなり、追い打ちをかけるようにソヴィエト当局によって演奏禁止の処分をされたという作曲家です。取り上げた作品「大気のかたち」は図形楽譜と通常の楽譜の中間のような譜面になっていて、なかなか興味深い作品となっています。

私自身は、新作「ピアノソナタ第2番」を発表いたしました。この作品は純然たる現代音楽作品として作曲いたしました。ピアニストは佐藤勝重氏にお願いいたしました。曲については、こちらをご覧下さい。

私自身は、サブカルチャーに属すると思われるミュージカル作品の作曲もしていますので、今回のコンサートのタイトルにはちょっと居心地の悪さというか、こそばゆい感覚が無いでもありませんが、その辺は大目に見ていただきたく思います。

 

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2015年12月 3日 (木)

婚活ミュージカル「ベリーロールであなたのもとへ」

151203これは、友人の大川義行氏が新たに立ち上げたシニア世代による劇団PPK48による、自主公演になります。

PPKとは、ずばりピンピンコロリの事で、高齢者にとっては一つの理想という事・・・・なので・・・・しょうか?
それはともかく、入団時の唯一最大の条件が50才以上という徹底ぶりで、最高齢は94歳!。見事です。

しかも内容が高齢者の婚活を題材にしたミュージカルという事で、昨今の高齢者社会をしたたかに生き抜こうという、ある種やる気に満ちたものとなっています。

例によって、少しずつ送られてくる台本に従って、1曲ずつ作曲していったのですが、当初は、この際だからハウス・ミュージック系にでもしてやろうか、などと思っていた目論見が二転三転、結婚式場のBGMは弦楽四重奏のセミクラシック、結婚行進曲はフル・オーケストラ・サウンド、兄弟姉妹が集まってワイワイやるシーンは秋田音頭、テーマはアメリカン・ポピュラー調、プロポーズのシーンはオールド・ロックンロール調・・

良く言えばバラエティーに富んだ、悪く言えば支離滅裂、という仕上がりになってしまいました。聴衆には、存分に楽しんでもらえたことと思います。

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2015年11月20日 (金)

九つのロシアの詩による 日本歌曲(全曲初演)←ロシア歌曲

Photoこのコンサートは、2010年に開催されましたプーシキンの詩によるコンサートの第2弾として企画されたものです。

今回は、プーシキンの詩とは限らず、先ず出演する事が決まった声楽家が、お得意のロシア歌曲を自ら選び、その日本語訳詩に参加する作曲家が新たに作曲して2曲を並べて演奏するという形です。ロシア歌曲を選ぶ際の唯一の条件は、ロシア文学学者の伊東一郎氏の訳詩がある曲という事です。これは、訳詩者がバラバラですと、著作権処理に関する事務的な負担が大きくなってしまうからというのが理由です。

伊東一郎氏には、この企画に快く賛同してもらえただけではなく、歌詞として使われる事を念頭に新たに翻訳する事も快諾してもらえました。

こうして出来上がった新訳の詩を、参加予定の作曲家に見てもらい、どの詩に作曲するか希望を募ったのですが、不思議な事に第一希望が重複する事が無く、全員希望通りの曲を担当する事になりました。

私は、ムソルグスキー作詞作曲の「神学生」という曲が担当です。この曲は主人公の神学生が聖歌隊の少女に色目を使う、というとんでもない内容の曲で、当時は演奏が禁じられたという問題作です。伊東氏の訳詩も生き生きとした言葉遣いで乗りの良いものです。これは書いていてもとても楽しめました。聞く人にも十分に楽しんでいただけたのではないかと思います。バスバリトンが渡部智也氏、ピアノ伴奏が吉永哲道氏でした。

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